ずっと昔、まだライブなんかやってなかった頃でも除夜の鐘を聴きながら神社に、他の店に、出たり入ったりの本当にたくさんの若い人達、家の窓から脱出してきたっていう女の子や京都に「きたぐに」で帰らなきゃと言いながらそのまま朝まで飲んでた女子大生や(すいません、思い出すのがみんな女性で)、まあ、僕もみんなも20代初めだったから先のことなんて考えもしなかった頃です。
あの人達どこ行っちゃったんでしょう、というのではないのですが、このごろやはり大晦日の夜、出てくる人がいなくなりました。家でのテレビかDVDか海外旅行か温泉か...まあ、僕だってこれが仕事でないんなら今頃秋田あたりの秘湯で雪見ながら風呂にでも入っていたい、という気持ちもないわけではありません。
でもこの夜、店主(僕です)の急な無理なリクエストに答えて映画音楽メドレー(「TO LOVE AGAIN」を聴いて、こんなピアノが一番似合うのって森下滋だと再確認しました)をソロで弾いてくれた森下滋のピアノを聴けたのは、この日、この場にいた人だけなんだと思えば、ま、来年もやっぱりここでジャズかな、と。
すみません、この日のライブは久しぶりのHIDEちゃんのボーカルもまじえていい感じだったんですよ。ただ単に、売り上げが今の十倍くらいあったあの頃をなつかしんだだけです。
森下君ありがとう、東京での魅力的な誘いも多かったでしょうに二日間も付き合ってもらって。なのにちゃんとしたいい写真を載せられなかったのは写真の下手な僕のせいです。(誰か、ライブの写真の撮り方教えて下さい。)
川北、川東両選手も感謝です。
そして何より、今年一年もっきりやに足を運んでくださったみなさん、本当にありがとうございました。こんなにたくさんのライブをこんな金沢のような街でやっていけるのは一にも二にも聴いてくれる人がいるから、窮屈な場所と粗雑な客あしらい、一つしか無いトイレと控え室もない(これは出演者の方に)環境、にもかかわらず遠くからも通ってくれるみなさんのおかげです。
来年はまたみなさんがびっくりしたりわらってしまったりするような魅力あふれる人達が来てくれるはずです。
新しい年もどうぞよろしく、楽しくやりましょう!