

久しぶりに全編フリーインプロヴィゼーション、とは言っても70年代の怨念に包まれたようなそれではなく、音やリズムのいろんな可能性を試すような遊び心に溢れたもの、三人の溢れ出るアドリブ(これ、アドリブって言っちゃいけないのかな)は時にユーモアさえ感じさせる空間を作ったと思います。
ロッテ・アンカーの音とともに息を吹き込む幻想的と言ってもいいサウンド、モリ・イクエの紡ぎ出す繊細で美しい海原のようなサウンド、巻上公一がそこに切り込んだり同調したりするスリルとユーモア、前半一曲、後半一曲、アンコール一曲、という潔い構成、みんな楽しんでくれたでしょうか。