スタンダードといわれる曲が流れる時、それがラジオや他人の家の窓からでさえ、時に埋もれた記憶や感情をそっと刺激することがあります。
南佳孝の歌は日本人のシンガーソングライターとしては希有なほど、センチメンタルにノスタルジックに聴いている人に罪な歌ばかりです。「スコッチ&レイン」も「日付変更線」も「スタンダードナンバー」もみんな聴いている人それぞれのドラマにぴったりとはまっているのでしょう、そんな聴き方にふさわしい歌ばかりです。
で、僕はカウンターの中で酔っぱらいながら、次々と歌われるそんな歌に、はめ込む乏しい記憶を思い出したりしてるのです。
いい夜でした。
きっとみんなおんなじ気持ちだったと思います。佳孝さんのライブの時にいつも思うのですが、「この歌を聴いていた頃」の話をしながら一緒に飲みたいな、と思う人がちらほら、なかなか素敵なお客さんです。

