スインギーなトリオで軽く一、二曲、そしてご機嫌なボーカル、みんなお酒もすすみ歓声と拍手で更に盛り上がる、というのが正しいジャズクラブのあり方なんですが、この夜のもっきりやはまさにその通り、大隅トリオのスイングにのって新星青木カレン、カッコ良くダンサブルにグルーヴします。
現代のジャズボーカルにふさわしく、凝ったアレンジで聴き慣れた曲を料理していくところは、なかなかに芯が強いボーカリストとお見受けしましたが、ステージでの華奢といってもいいスタイルからは想像できない多彩な発声(だってドスの効いた声からフェミニンな声まで曲によって使い分ける(歌い分ける?)んですよ)は見事です。
個人的には低い声でグルーヴしてる時の方が好きですが、澄んだ声でしっとりと歌うバラード"Crazy He Calls Me"は素敵でした。
若い人達にも人気があるらしくいつものモダンジャズのライブではあまり見ないファンの方も多かったようですが、こんな新しいジャズボーカルのスタイルからでもジャズの楽しさに入ってきてくれればこんなに嬉しい事はありません。
大隅さんのトリオは勿論元気いっぱい、納谷さんのスインギーなピアノ、高瀬さんのグルーヴィーなベースにひっぱられて大隅さんも還暦越えをまったく感じさせないエネルギッシュなドラミング、お得意の"Caravan"でのドラムソロはいつもに増してお見事でした。

